仏Arevaの説明・原子力安全委員会と保安院の無力・原発内被曝作業・データ/水素爆発?事故「メカニズム」

by ihst | 4月 6th, 2011

(1)フランスの原子力企業Arevaは、専門家を派遣してきましたが、

(CEOも来日)、そのArevaの今回の福島原発事故の解説がダウン・ロードできます。http://www.scribd.com/doc/51665683/Le-document-d-Areva-sur-Fukushima (このサイトの、1行目のPLAY NOW やDOWNLOADは無視し、右側の欄のdownloadをクリックして下さい。facebookの登録を要求される場合もあります。)経過を組み込んだPPTです。東電からは情報リリースが少ないとコメントがあります。

(2)日本の原子力安全委員会が能力不足であり、保安院が東電追随

に終始している点での説明記事が、本日4月5日の朝日新聞夕刊に掲載されています。天下り体制で安全委員会や保安院の仕事ができるかという批判は前からありましたが、今は機構いじりをする余裕はありませんので、それはさておいて、有能な内外の科学者・技術者を集めて衆知を結集する(現代科学および技術の最前線を組織する)方策を早くとるべきです。東電の枠を超えての体制を!

(3)4月4日低レベル放射性処理水11500トンを意図的に海に放水

漁民の了解や管轄の農水省との相談もなく、「緊急でやむをえない」というが、それまでのデータを公表しないでおいて緊急といわれても漁民から抗議文をうけるのも当然か。また、これで、新たな漁民被害と国際的問題に入った。今までの外国の「暖かい支援の眼差し」が「海を汚す日本」という冷たい視線に変わらぬことを願うばかり。陸地でも20km以内、30km以内という避難、自主避難の枠組みからはずれる地域でも基準を超える汚染が判明しても政府は、該当住民は少数だから、この枠組みの変更はしない、という。これら一連の流れは、「人」(住民)を守ろうというのではなく、ある程度は犠牲になってもらうという姿勢を示すものなのかと疑われかねない。放射性物質の拡散シミュレーションや、高濃度地域のデータなどを公表するとともに、もう少し細かくデータ測定てシミュレーションをさらにきちんとして細かく地域住民の立場に立った対策を!

(4)NHK4月5日夜の報道に、福島原発での放射線管理に携わる作業者の

、「線量計が振り切れて建屋に入れない、建屋外に転がっている破片が高濃度の放射線量、普段なら3分で済む仕事も30分、1時間とかかる」など高濃度に晒されている実態の報道あり。
 かっての原発労働現場責任者の遺稿が出回っています→http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#page1  ここの内容は、時系列などが整理されていないなどで、すべてが記述の如きであるかのような誤解を与えかねない記述もありますが、ひどい労働実態にあったことは事実であったでしょう。(現在の福島でも、線量計を持たせないで、「平気で」?!!作業に向かわせる感覚を理解できるであろうか)。また、類似のものとしてはYouTubeに[隠された被曝労働~日本の原発労働者1]というのもあります。(参考まで)→http://www.youtube.com/watch?v=92fP58sMYus
懸命の作業者には敬意、しかし、東電は人権(命)尊重を!

(5)放射線管理労働者の証言による建屋内外の線量の高さからみると、これまでなされてきた事故経過説明が正確であったか?

の疑問も出るのではないか。すなわちこれまでの放送などでの一般的なテレビなどでの説明では、炉心・燃料棒融解→ジルコニウムと冷却水との反応から水素発生→容器を抜けて建屋内蓄積→水素爆発という流れとしてされていた。使用済燃料の貯蔵プールについては、(高温化による水の蒸発消失→危険だから冷却水供給が必要)としかなく、燃料棒融解が起きたかどうか不明。つまり建屋内外の放射性物質は、どこからきたのか?炉心起因か貯蔵プール起因か、それとも両方?そろそろ、周辺のデータで、どこからの核分裂生成物が建屋外に出たのかを判断できるのではないか。もし、貯蔵プール起因が関係してくると、一つには水素爆発により炉内気中の放射性物質が建屋外にでただけという理解は修正せざるをえなくなり、また、今後の原発サイトの全体的なシステムの安全設計の考え方も変更しなければならなくなろう。・・・・後手後手の東電・政府・安全委員会・保安院には、まだこうした発想でデータ収集していないのか。あるいは、分かっていても公表していない、もしくは投稿者の杞憂か?今回の「事故像」を明解にすることは、今後の避難対策にも関わる。

(6)全体推移がわかるデータの計測と公表を。

海陸とも、福島原発サイトから遠いところのデータも必要であるが、サイト内の状況変化がどう推移しているかを知るには同時に20Km以内とか、海での放水点から比較的近いところのデータも測定公表すべきである。単に人が、そこにいるかいないかではなく、全体を正確に把握するにはどうすればいいかをきちんと考えるべきである。    (本投稿kmt)

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