国際専門家会議「放射線と健康リスク」への公開質問状

by ihst | 9月 11th, 2011

9月11,12日日本財団他が福島県立医科大学で開催する国際専門家会議「放射線と健康リスク」に対して下記のような公開質問状が出されています。**********
 2011年9月10日
国際専門家会議「放射線と健康リスク」組織委員会 御中
国際専門家会議に関する公開質問状
この度、貴委員会が9月11-12日に福島県立医科大学で開催される国際専門家会議に対しては、多くの疑問、疑念があります。その疑問は、3月中の段階で福島県住民に対して説明された100mSv以下の被ばくは安全であるとの見解についてであり、また今回の会議の趣旨の一つ「県民健康管理調査」の外部評価についてです。 放射線防護の専門家の役割は放射線被ばくを最小化して健康被害を未然に防ぐことにあると、私たちは考えます。「福島県における県民健康管理調査の取組み」の目的は「原発事故に係る県民の不安の解消、長期にわたる県民の健康管理による安全・安心の確保」とあります。放射線防護の専門家が役割を果たした結果として安全と安心は確保されるものです。100mSv以下の被ばくは安全であるとの説明によって防護に失敗し、その責任が放棄されてしまいました。 また県民健康管理調査次第のなかには、『今回の福島第一原子力発電所事故による健康影響は極めて少ないと考えられる』とあり、結論を現段階であらかじめ断定しているかのような調査を行い、異なる見解を持つ専門家、研究者間の継続的な議論がなされないのは、自らの責任回避を図ろうとしているようにしか見えません。県民、国民、市民の不信と不満は高まっています。原発事故による汚染の結果、現在も各地で様々な形での被ばくが続いています。その責任の多くが日本における放射線防護の専門家とされる貴委員会の委員および国際専門家会議の限定された出席者にあります。当事者が自ら選んだ海外の専門家から、現在の状況を変え、本来の放射線防護に資する見解を引き出せるとは到底考えられません。このままでは見せかけの外部評価にすぎないと断定せざるを得ず、住民の不安は増大するばかりです。
私たちは、以上に述べる理由から、この度の国際専門家会議が福島第一原発事故に伴う放射線被ばくの健康への影響について科学的な検討を行い、健康リスク問題を正しく評価し、放射線防護を行うには不十分と考えております。
ここに私たちの見解をお伝えするとともに、貴委員会の会議に関して下記の通りお訊ねいたします。誠意あるご回答をいただけますよう、謹んでお願い申し上げます。なおこの質問状は、貴委員会にお送りするとともに一般公開いたします。
質問:1.開催される会議の出席者のなかに、低線量被ばくの健康への影響は国際放射線防護委員会の評価よりも大きいと報告する研究者たちの参加が見受けられません。国際専門家会議として、放射線被ばくによる健康への影響を検討するならば、異なる見解を持つ専門家、研究者同士が議論してこそ意味があるものです。そうした研究者を排除して行われる理由をお答えください。
2.年間100mSvまで安全であると住民に説明を行ってきた貴委員会委員、山下俊一福島県医科大学副学長と生涯100mSvから悪影響が見られるとする内閣府食品安全委員会の見解には大きな隔たりがあります。これに関する貴委員会の見解をお聞かせください。
3.チェルノブイリ事故の影響によるがん死者数、罹患者数に関して、IAEA/WHOの報告(2005年「チェルノブイリ・フォーラム」がん死約4000人)とニューヨーク科学アカデミー報告書(2009年の時点で、がんを含む様々な疾患に加え、死産などに伴う総死者数100万人)、ECRR、ドイツ放射線防護協会、またその他多くの報告には大きな隔たりがあります。それらをどのように説明されるのか貴委員会の見解をお聞かせください。 4.小児甲状腺がん以外の疾病の増加については認められていないとするチェルノブイリ原発事故の「公式」な見解とは異なる多くの研究、報告(ニューヨーク科学アカデミー『チェルノブイリ大惨事ー人と環境に与える影響』、核戦争防止国際医師会議ドイツ支部『チェルノブイリの健康影響』)については検討されるのでしょうか。されないならば、その理由をお聞かせください。
5.専門家、研究者間の意見の違いがあるにも関わらず、お互いの意見が議論されないことで、住民の不安は募り、会議の趣旨に反していると思われます。貴委員会の目的と趣旨のご説明とその理由をお聞かせください。
6.8月16日に行われた記者会見で貴委員会は、県民の放射線に対する不安を払拭するための提言、子どもを持つ母親の不安の解消のための提言を取りまとめるとの発表をなされています。不安を払拭するための提言を行うとありますが、放射線防護のための提言ではない理由をご説明ください。
7.市民の不安を取り除くはずの会議が、一般市民を排除して市民の声が届かない形で行われる理由をご説明ください。 以上
本質問状の提出団体・賛同団体(順不同):
市民放射能測定所 Citizens’ Radioactivity Measuring Station
47プロジェクト Project47
低線量被ばくから子どもの未来を守るプロジェクト Project to protect the future of children from low dose exposure
高木学校 Takagi school
NPO法人セイピースプロジェクト Say Peace Project
市民科学研究室・低線量被曝研究会 Exposure to Low-Dose Radiation Research Group, Citizen Science Initiative Japan
ドイツ放射線防護協会 German Society for Radiation Protection
たんぽぽ舎 no nukes plaza tanpoposya
未来の福島こども基金 Fukushima Children’s Fund
ハイロアクション福島原発40年実行委員会 Hairo Action Fukushima
脱原発福島ネットワーク the Phase out Nuclear Energy Fukushima Network
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク Fukushima Network for Saving Children from Radiation
子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク National Parents Network to Protect Children form Radiation
母乳調査・母子支援ネットワーク Network for Human Breast Milk Research and Mother-Child Support
STOPプルサーマル!ふくしま Stop Plutonium ! Fukushima
福島老朽原発を考える会 Citizens Against Fukushima Aging Nuclear Power Plants(Fukurou-no-Kai)
脱原発の日 Campaign for nuclear-free JAPAN
福島原発事故緊急会議Fukushima Nuclear Crisis Emergency Action Network
チェルノブイリ子ども基金 Chernobyl Children’s Fund,JAPAN
DAYS JAPAN
チェルノブイリから日本を考える会 Think of Japan from Chernobyl
グリーン・アクション Green Action
子どもを放射能から守る・大東ネットワーク Daito Network to Save Children from Radiation
森・植物生理研究所 Mori Laboratory of Plant Physiology
パレスチナ連帯・札幌 Palestine Solidarity Sapporo
「権力とマスコミの横暴を正し、人権を守る国民の会」in入間 The tyranny of the media, power and protect the human rights of the public meeting in Iruma.
さっぽろ食まちネット Sapporo syokumati net
東北アジア情報センター(広島)North east Asia Information Center(Hiroshima)
反戦被爆者の会 Association of A bomb sufferers for peace
全国被爆者青年同盟 League of A bomb sufferers’ second generation for peace
蛍コンサート HOTARU concert
アジア連帯講座 Asian solidarity school
21世紀を愉しむ会 The meeting of the relation which will enjoy life in the 21st century
脱原発を進める会かながわ Kanagawa Society for the Abolishment of Nuclear Power
劣化ウラン兵器禁止市民ネットワーク(東京) Citizen`s Network for Ban on Depleted Uranium Weapons(NO DU Net)
環境会議・諏訪 Environment Forum in Suwa
地球のいのちを守る会 Save the Earth Project
京都原発研究会 Kyoto Research Group Against Nuclear Power
全国一般労働組合全国協議会山口連帯労働組合 National Union of General Workers ,Yamaguchi Solidarity Union
MOX反対伊方の会(愛媛県)IKATA People Against MOX
環境と暮らしを考える集いthe Akita Association for Environmental Protection
ボイス・オブ・ヒロシマ (広島の市民グループ)Voice of Hiroshima
NPO , France
反原発・かごしまネット Anti-nuclear Kagoshima Network くらしを見つめるひととき(大阪府)Kurashi wo mitsumeru hitotoki
NPOあおいとりNPO Aoitori
海と風と光の会(広島)Ocean,wind and right society(HIROSHIMA)
日本からガザへ Japan to Gaza
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン GREENPEACE
特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC) Pacific Asia Resource Center(PARC)
ゆるゆる新聞 Communication paper “YuruYuru
国際救急法研究所INTERNATIONAL FIRST AID & RESCUE RESEARCH INSTITUTE
暮らしの環境情報室 Life & Environment Infomation Center
神奈川一区の会 KANAICHINOKAI
平和と人権を考える狭山市民の会 Meeting of the Sayama citizen for Peace and Human Rights
10.1森下で織る希望 Oct. 1 Future Woven at Morishita Operating Committee
東電前アクション Action In Front Of TEPCO
ネットメデイアと主権在民を考える会 Net-Media & Democracy
ATTACジャパン(首都圏)ATTAC Japan
足元から地球温暖化を考える市民ネットたてばやし Tatebayashi Citizens’ network for Climate-Change
全国自動車交通労働組合連合会福島地方本部福島支部吾妻分会 Azuma group, Fukushima branch , National Federation of Automobile Transport Workers Unions
ECRR市民研究会-広島 The Civic Panel of the Study and Research on ECRR in Hiroshima
うべ人権平和ネットワーク
みどりの未来・福島 GREENS JAPAN・FUKUSHIMA
国際環境NGO FoE Japan Friends of the Earth Japan
Be-IN Tokyo
地上5cm50cm放射線計測NET 5cm50cm Radiation Measurement Network
ストップ原発&再処理・意見広告の会 A Group to Protest Advertising on Nuclear Power and Nuclear Fuel Reprocessing
みどり福岡 Greens Fukuoka
「さよなら原発」福岡の人 good-bye nukes”Fukuoka
4月3日の広場 No Nukes Open Space 43
能登原発防災研究会 Stop Noto Plants !
なちゅら・周南 Natura-SHUNAN
権力とマスコミの横暴を正し人権を守る国民の会 National Association For Protecting Human Rights From Power& Media’s Autocracy
PEACE LAND
プルトニウム・アクション・ヒロシマ Plutonium Action Hiroshima
八ヶ岳板垣塾 Yatsugatake Itagaki Forum
「鎌倉平和学習会」Peace Forum of Kamakura
実教出版 放射能倶楽部 The Club Radioactive, Jikkyo Publishing
ポツダム・ヒロシマ広場をつくる会 Hiroshima-Platz Potsdam e.V.
ウーヴェ・フレーリヒ、90年同盟/緑の党ポツダム代表 Uwe Fröhlich, Vorsitzender von BÜNDNIS 90 / DIE GRÜNEN des Kreisverbandes Potsdam
徳山ダム建設中止を求める会
平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声
特定非営利活動法人たんぽぽとりで
環境会議・諏訪
核のゴミキャンペーン・中部
Shut泊
福島原発30キロ圏ひとの会
現代史研究会
栄区の電磁波問題を考える会
上関原発を考える山口若衆の会
あーす☆ガイド
自然の種
行商かじや
レインボー大作戦IN宇部 実行委員会
食政策センタービジョン21
プルトニウム・アクション・ヒロシマ(広島県)
人権と平和を守る名古屋の会
ネットメデイアと主権在民を考える会
「時を見つめる会」
富山 能登原発防災研究会
<ノーモア南京>名古屋の会
「なくそう原発・平和をつなぐ全国署名の会
戸山教育基本法勉強会
原発をつくらせない山口県民の会
反原発自治体議員・市民連盟
自治市民’93 杉並
さかえ脱原発を考える
さよなら原発
情報工房・旅の友
街と子どもプロジェクト
横浜の子どもたちを放射能から守る会
DAYS JAPANサポーターズクラブ名古屋
玄海原発プルサーマル裁判の会
玄海原発プルサーマル裁判を支える会
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会
自然エネルギー推進ネット・光
「杉並わくわく会議」
福島原発の廃炉を求める有志の会
「子どもの人権と教科書の問題を考える越智今治の会」
「子どもの人権と教科書の問題を考える新居浜の会」
「子どもの人権と教科書の問題を考える四国中央の会」
レインボー大作戦in光実行委員会
脱原発大分ネットワーク
劣化ウラン研究会
日本基督教団神奈川教区核問題小委員会
獄中者個別支援ネットワーク関西
原発の危険性を考える宝塚の会
ふくしまの子ども達の命を救う会
ふくしま絆プロジェクト推進の会
賛同研究者:
崎山比早子博士 (医学博士、高木学校メンバー)
Dr. Hisako Sakiyama (Medical Science Doctor, Member of Takagi School)
松井英介博士 (医学博士、岐阜環境医学研究所所長)
Dr. Eisuke Matsui (Medical Science Doctor, Gifu Research Institute for Environmental Medicine)
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沢田昭二教授 (理論物理学者、名古屋大学名誉教授)
Prof. Shoji Sawada (Theoretical Physicist, Professor Emeritus of Nagoya University) アレクセイ・ネステレンコ博士 (ベルラッド放射線防護研究所所長)
Dr. Alexey Nesterenko (The Institute of Radioprotection “BELRAD”, director)
セバスチャン・プフルークバイル博士 (ドイツ放射線防護協会)
Dr. Sebastian Pflugbeil (German Society for Radiation Protection)
ブルーノ・シャレロン(核物理技術者)
Bruno Chareyron (Engineer in Nuclear Physics, CRIIRAD laboratory manager)
リヒァルト・ゾルク博士、社会学教授、ハンブルク Prof. Dr. Richard Sorg, Soziologe, Hamburg
返信先:
〒960-8034福島市置賜町8-8 パセナカMisse 1F CRMS内 47プロジェクト 代表 岩田渉
E-Mail: info@pj47.net
(提供Hnkw)

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