by ihst | 11月 5th, 2016
公開シンポジウム「科学者・技術者と軍事研究 ――科学・技術と研究者倫理にかかわる諸問題の科学史的検討――」
日本学術会議第一部史学委員会科学・技術の歴史的異論的社会的検討分会が、表記のシンポジウムを下記のように開催します。
公開ですので、ご来場を歓迎します□・・・・・・(・→ http://scj-scient-hist.com 参照)
日 時 : 2016 年 12 月 11 日(日) 開場 12:30 13:00 開始 ~ 17:00
会 場 : 明治大学駿河台キャンパス・グローバルフロント1F 多目的室 https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html
□ 開催趣旨 日本の科学者・技術者は、かつて第二次世界大戦で軍事研究に従事し、その結果多大な人命の喪失を引き起こした経 験から、軍事研究に荷担せず、科学・技術ひいては学術は平和のためにあるべきであるという決意を固めてきました。 日本学術会議も「戦争を目的とする科学の研究には絶対に従わない」という 1950 年総会の決議や、1967 年の軍事目 的のための科学研究は行わないという総会決議に表されるように軍事研究を行わないという基本姿勢を堅持し科学研 究の倫理的行動規範を主導してきました。 しかし、近年、防衛省からの競争的資金の提供などをめぐって軍事研究を容認するかのような動きも出てきており、 日本の学術研究の基本的姿勢を変えかねないと危惧されています。軍事研究へのスタンスのあり方を検討するには、科 学・技術の発達の論理や、科学・技術の人類的意義、社会平和と科学・技術、科学者・技術者と倫理の諸問題などの広 範かつ根本的な議論が必要です。本シンポジウムでは、これまでの科学と技術、それに携わってきた科学者・技術者が 学術を究め、社会にどのように向き合ってきたのか、その道程に照らして検討したいと考えています。
プログラム
開会挨拶:兵藤友博(日本学術会議第一部会員立命館大学教授)
司 会:木本忠昭(日本学術会議連携会員東京工業大学名誉教授)
演題とシンポジスト
*「近年の日本学術会議での検討状況とその論点について」
小森田秋夫(日本学術会議連携会員、神奈川大学教授)
*「第二次世界大戦後の日本学術会議と軍事研究問題―1950年代の日本学術会議、それ以降の日本物理学会等の議論」
小沼通二(慶応大学名誉教授)
*「軍事研究の中の科学者 ―731部隊の科学者とその現代的意味」
常石敬一(神奈川大学名誉教授)
*「日本の軍縮の包括的ビジョン構築の必要性」
吉岡斉(日本学術会議連携会員、九州大学教授)
*「安全保障問題と軍産複合体―軍民両用技術を考える」
西川純子(独協大学名誉教授)
*「軍事と科学―21世紀社会において科学者に問われるもの」
池内 了(名古屋大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授)
全体討論
閉会挨拶:井野瀬久美恵(日本学術会議副会長)
入場無料(定員約195名)